SEOに取り組む前にまず押さえるべきことがあります。
それは、そもそも検索エンジンがどのようにWebサイトを見つけて、どんな基準で検索結果に表示しているのかという“技術的な仕組み”です。
SEOとは検索エンジンに評価されるための最適化ですが、その前提として、「検索エンジンに正しく見つけられること」「内容を理解されること」が必要不可欠です。
この章では、「Webサイト(WWW)の基本的な仕組み」と「検索エンジン(Googleなど)がページをどう扱うか」の2つを軸に解説します。
Webサイトとは何か?仕組みの基本

インターネットとWeb(WWW)はどう違う?
まず混同されがちですが、インターネットとWeb(World Wide Web)は別物です。
- インターネット:世界中のコンピュータが通信するネットワーク
- Web:インターネット上で閲覧できる「HTMLページ」の集合体(=Webサイト)
あなたが見ているブログや企業ホームページは、すべてWebサーバー上に存在しており、「URL(住所)」によってアクセスできます。
この住所に辿り着くまでの道路がインターネットです。
Webページの構造(HTML+テキスト)
Webページは主に「HTML(マークアップ言語)」で作られています。
タイトル、見出し、段落、リンクなどはすべてタグで囲まれており、検索エンジンはこれを“構造”として読み取ります。
この「構造を理解しやすいコード設計」が、後に学ぶ内部SEOの基盤になります。
検索エンジンの仕組み

検索エンジン(Googleなど)は、膨大なWebページの中から、あなたの質問(検索キーワード)に最も合うものを“順位付きで表示”します。
ではその裏側で、どんな処理が行われているのでしょうか?
検索エンジンはクローラー(ロボットプログラム)を使って、Web上のページを次々に巡回しています。
- 内部リンクや外部リンクをたどって、新しいページを発見
- サーバーにアクセスし、HTMLファイルを読み取る
この工程が正しく機能していなければ、どれだけ良い記事を書いても検索結果には表示されません。
クローラーが取得したページの情報は、Googleの巨大なデータベースに保存されます。
これを「インデックス」と呼びます。
- ページのタイトル、内容、キーワード、構造などが登録される
- 不完全な構造や重複コンテンツは、インデックスされないこともある
つまり、インデックスされて初めて“検索対象”になるのです。
検索キーワードに対して、インデックスされたページの中からどれが最も関連性・信頼性が高いかを評価し、順位を決定します。
この順位付けの基準は検索エンジンごとに異なります。
検索エンジン大手のGoogleは、200以上のランキング要因を用いていると言われており、その中には以下のようなものがあります。
- キーワードの一致度(タイトル・本文・見出しなど)
- ページの専門性・信頼性(E-E-A-T)
- ページ表示速度、モバイル対応状況
- 他サイトからの被リンク
なぜこの仕組みを知っておくべきか?
SEOの施策は、この「クローリング → インデックス → ランキング」という3つのプロセスを最適化するために行います。
施策例 | 目的となる検索エンジンの処理 |
---|---|
内部リンク設計 | クローラーが巡回しやすくなる |
構造化データの追加 | インデックスで正しく理解される |
コンテンツの最適化 | ランキングで上位評価される |
これらを理解せずにSEOを実行しても、「なぜ順位が上がらないのか」「なぜ表示されないのか」がわからず、迷走してしまうことになります。
まとめ:SEOの出発点は「検索エンジンの仕組み」の理解

Webサイトを運営するということは、インターネットの大海に自分の船を浮かべるようなものです。
しかし、その船の存在を検索エンジンに見つけてもらい、正しく評価されなければ、誰にもたどり着いてもらえません。
SEOとは、「検索者」と「検索エンジン」両方に伝わるよう設計する技術と戦略です。
そしてその第一歩が、検索エンジンの仕組みを理解することに他なりません。
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