キーワードを選ぶ際、「なんとなく検索されていそう」という感覚で進めてしまうのは、SEOではよくある失敗です。
どれだけ良質なコンテンツを作っても、需要がないキーワードでは誰にも届きません。
反対に、検索数が多すぎるビッグキーワードは、強豪がひしめいていて太刀打ちできないこともあります。
だからこそ、SEO戦略には「キーワードの需要を客観的に見極める力」が必要です。
この記事では、ツールを活用して検索ニーズを数値で把握し、狙うべきキーワードを判断するための方法を体系的に解説します。
著者:クルエイチ


【経験】
2015年よりブログ運営開始
【実績】
2025年5月:SEO検定1級認定
検索需要とは?判断に必要な3つの軸

検索需要とは、あるキーワードが「どれくらい検索されているか」を表すもので、検索ボリュームとして可視化されます。
しかし、単に数値が多ければ良いというわけではありません。
キーワードを選定する際は、次の3つの観点で判断するのが基本です。
- 検索ボリューム:その言葉が月間・年間でどれだけ検索されているか
- 競合性:上位表示されているサイトの強さ(企業・権威・規模)
- 検索意図との一致度:ユーザーがその言葉で何を求めているか(自分のコンテンツで応えられるか)
この3軸で分析することで、「検索数はあるが競合が弱い」「競合は強いが意図が合う」など、攻めどころの判断ができるようになります。
キーワード調査ツール
Googleキーワードプランナー(基本の指標確認)
Google広告の無料ツールで、月間検索ボリュームと競合性を調べる基本ツールです。
- 「新しいキーワードを見つける」から入力し、関連語も含めて検索
- 表示される「月間平均検索ボリューム」で需要感を掴む
- 「競合性(低・中・高)」は広告用指標だが、目安にはなる
注意点としては、広告を出していないアカウントだと検索ボリュームが「100〜1000」など幅でしか表示されないこと。
この場合は補完ツールの活用が有効です。
ラッコキーワード+Googleサジェスト
無料で使える「関連語収集ツール」として非常に優秀です。
ラッコキーワードを使うことで、ユーザーが実際に入力している検索語の広がり(検索の枝)を一覧できます。

- 「SEO」と入力 → 「SEOとは」「SEO 対策 方法」「SEO ツール 無料」など派生語を一括抽出
- サジェスト語をベースに、検索意図の多様性を読み解く
これにより、「1つのメインキーワードに対して、どんなニーズのバリエーションがあるか」を設計できるようになります。
有料のSEO分析ツール

本格的にSEOに取り組む場合は、有料ツールの導入も視野に入れてよいでしょう。
以下は代表的なツールと特徴です。
ツール名 | 特徴 |
---|---|
Ubersuggest | 初心者向け、検索ボリューム・競合・推奨キーワードを表示 |
Ahrefs | 被リンク分析・キーワード難易度スコアが強力(海外向けも◎) |
SE Ranking | キーワード順位チェックと競合分析に強み(コスパ良) |
これらを使えば、キーワード難易度(SEO難易度)や競合ページの質も分析できるため、上位表示の現実性を事前に評価できます。
検索需要の“数字”を見るだけでは不十分
ツールを使えば数値は得られますが、最終的には「ユーザーの行動や文脈を読み取る力」が重要です。
- 検索ボリューム1000でも、意図がコンテンツと合わなければ意味がない
- 検索ボリューム50でも、強く絞られた商標キーワードならCV率は高い
- 表示されている上位サイトが全て企業系 → 個人ブログでは太刀打ちしづらい
キーワード選定の判断基準

SEOを始めたばかりのサイト運営者や中小企業にとっては、「いきなりビッグキーワードで戦う」のは現実的ではありません。
以下のような目安で、攻めやすいキーワードを選びましょう。
- 月間検索ボリューム:100〜1000程度が最適(初期〜中級者)
- 競合サイト:中小企業・ブログが上位ならチャンスあり
- 検索意図:自分の提供価値とズレていないか?を重視
- ロングテール(3語以上)キーワード:最初の成果を出しやすい
「競合が強いが、意図がドンピシャ」「検索数は少ないが、濃いニーズ」など、“数字と現実の両面”から判断できるようになることが最終ゴールです。
まとめ
検索需要は「数字 × 意図 × 競合」の三位一体で判断する
SEOにおけるキーワード選定は、マーケティング・技術・分析のバランスが求められる分野です。
ツールを使って数字を見るのは第一歩ですが、それだけで完結させてはいけません。
検索ボリュームを見て、競合を分析し、検索結果の流れを読み解く。
それらを繰り返すことで、「このキーワードは行ける/これは外す」という感覚が養われていきます。
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