検索エンジンの進化により、単なるキーワードの羅列ではなく、ページの「意味」や「文脈」まで理解する時代が到来しています。
その中心となるのが、「構造化データ(structured data)」の活用です。
構造化データは、検索エンジン、特にGoogleに対してページの中身を正確に伝える手段であり、リッチリザルト(検索結果の拡張表示)によるCTR向上にもつながる重要な技術です。
構造化データとは?

構造化データとは、HTMLコード内に追加する「意味を持ったデータタグ」です。
Googleなどの検索エンジンが、ページの内容を機械的に理解できるようにするために使われます。
- レビューの評価数・星の数
- 商品の価格や在庫状況
- 記事の著者・公開日
例えば以下のレビューなども構造化データ出力が可能です ↓
- メリットあったよ
- デメリットもあったよ
- 検索結果に追加情報(リッチリザルト)が表示され、クリック率(CTR)が上がる
- ページ内容をGoogleが正しく理解する助けになり、検索評価の精度が上がる
- 構造が明確なページは、将来的なAI検索や音声検索でも有利になる可能性が高い
Googleが推奨する構造化データの仕様
構造化データには複数の記法がありますが、Googleをはじめ主要検索エンジンが共通で採用しているのが「schema.org」の仕様です。
主なマークアップタイプの例
タイプ | 用途 | タグ例 |
---|---|---|
Article | 記事・ブログ投稿 | headline、datePublished |
Product | 商品ページ | name、price、availability |
Review | レビュー表示 | reviewRating、author |
FAQPage | よくある質問 | question、acceptedAnswer |
BreadcrumbList | パンくずリスト | itemListElement、position |
実装方法:JSON-LD形式が推奨される
Googleは、構造化データの記述形式として「JSON-LD形式」を推奨しています。
<script type="application/ld+json">
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "Article",
"headline": "構造化データとSEOの関係",
"author": {
"@type": "Person",
"name": "山田 太郎"
},
"datePublished": "2025-05-01"
}
</script>

このように、HTML内にscriptタグで記述するだけで簡単に導入できます。
リッチリザルトの種類とSEOへの効果


構造化データを正しく実装すると、Google検索結果に以下のような装飾(リッチリザルト)が表示される可能性があります。
リッチリザルト | 表示例 | SEO効果 |
---|---|---|
星付きレビュー | ★★★★★ 評価4.5 | CTR向上 |
レシピ・FAQ | 畳み込み形式でQA表示 | 離脱防止 |
商品情報 | 値段・在庫表示 | ECサイトでの購買意欲向上 |
パンくずリスト | 階層構造表示 | UX改善・クリック誘導強化 |
実装チェック・支援ツールの活用
Google構造化データテストツール(旧:リッチリザルトテスト)
- URLまたはコードを入力して構文の正誤を確認
- 対応するリッチリザルトの種類を一覧表示
Search Consoleでの確認
- 「検索結果の拡張」セクションに構造化データの検出状況が表示される
- 「エラー」「警告」の内容を確認して修正可能
WordPressユーザー向け補足
- 多くのテーマやSEOプラグイン(All in One SEO、Yoastなど)に構造化データ生成機能が内蔵されています
- 自分でコードを記述せずとも、記事タイプに応じたschema.orgを自動適用可能です
注意点:過剰実装・不正使用は逆効果
Googleは、構造化データの「不正使用」「誤解を招く表示」に対してペナルティを課すことがあります。
- レビュー評価がない商品に対して、★5の構造化を記述
- FAQで架空の質問・回答を掲載
- 見出しのない記事に「Article」構造だけ適用する



ユーザーと検索エンジン双方を欺く形は、ガイドライン違反!
まとめ
構造化データは「伝わるSEO」のための基盤
構造化データは、検索エンジンがページ内容を正確に理解し、検索体験を向上させるための現代SEOにおける重要な技術基盤です。
- schema.orgによる正しい構造定義
- JSON-LDでの簡潔な実装
- リッチリザルトの獲得によるCTR向上
- Search Consoleを活用した運用・最適化
SEOは「検索エンジンとユーザーに“意味が伝わる”かどうか」で差がつく時代。
構造化データの適切な活用が、あなたのページの競争力を一段上へ引き上げてくれます。
コメント・ご指摘などあればこちらへ!