SEO対策を考えるとき、多くの人が「キーワード選定」や「文字数」に意識を向けがちですが、見落としやすい重要な要素があります。
それが、「ページの型(構造)」です。
特にWebサイトにおける「通常ページ」と「一覧ページ」では、検索エンジンの評価傾向やユーザーの行動に明確な違いがあります。
本記事では、両者の役割・構造・戦略的な使い分けを整理し、検索上位を目指すうえでの具体的な設計ポイントを解説します。
通常ページ・一覧ページとは?

▶ 通常ページ
テキスト中心で1つのテーマに対して説明・解説が展開される、一般的なページを指します。
例:コラム、サービス紹介ページ、商品詳細ページなど
- 情報の深さや説得力に優れる
- 「1キーワード1意図」に最適
- キーワード分布は「逆三角形型」が効果的
▶ 一覧ページ
複数の通常ページにリンクを張り、テーマに関する情報を集約したページ。
例:カテゴリ一覧ページ、検索結果ページ、タグページなど
- 情報の広さや網羅性に優れる
- 「選ばせたり比べさせたり」する用途に適している
- 滞在時間や回遊率が高くなりやすい
一覧ページが検索上位に強い3つの理由

- 総情報量が多い(リンク先ページを含めて評価される)
-
検索エンジンは、リンク構造と連動して「テーマに関連する情報がどれだけ集まっているか」を見ています。
1ページに1000文字書かれた通常ページより、1000文字の一覧ページ+800文字×6の詳細ページの合計情報量(5800文字)の方が、検索意図を満たすと判断されやすくなります。 - 滞在時間・回遊率が高くなる
-
一覧ページはリンク構造上、ユーザーが「いくつもの詳細ページ」を行き来するため、自然とサイト滞在時間が伸びる傾向があります。
検索エンジンはこの行動データも評価に加味するため、SEO効果につながります。 - 関連ページからの内部リンクが集まる
-
一覧ページはテーマに関連したサブページからのリンクが集まる構造になりやすく、Googleの評価軸の1つ「内部リンク構造」においても有利になります。

一覧ページと見せかけてリンク先が無関係だったり、質の低いページだと逆効果になるので注意が必要です。
通常ページで上位表示を狙うには?


一覧ページの優位性は理解しつつも、「サービス詳細」「料金説明」など、どうしても通常ページで上位表示せざるを得ないケースもあります。
その場合は、以下のポイントを意識して設計しましょう。
逆三角形型の構成を徹底する
- 冒頭で結論や主題を提示し、キーワードを含める
- 中盤で具体的な事例や補足情報
- 終盤でまとめ・FAQなど、回遊・信頼補完を配置
検索エンジンはこの構造を「自然な読みやすさ」と判断し、検索意図への一致度も高いと評価します。
関連ページへのリンクを追加し、一覧的性質を持たせる
通常ページの末尾などに、テーマに関連する他のページへの内部リンクを設置することで、“ミニ一覧ページ”的な構造を実現できます。



WordPressでは「関連記事一覧」などを簡単に作れます!
例
- 記事下部に「この記事を読んだ人におすすめ」や「関連記事」セクションを設ける
- 質疑応答ページ(Q&A形式)へのリンクを追加する
関連ページが無ければ新たに作る
内部リンクの効果を高めるためには、テーマに関連するページをサイト内に増やすこと自体が戦略的施策です。
関連性の高い下層ページを3ページ以上用意して、テーマを網羅的にカバーする一覧ページ(たいていはカテゴリーページ)を作るようにしましょう。
一覧ページを作る際の注意点
一覧ページにもいくつかの落とし穴があります。特に次の2点には注意が必要です。
① 無理なキーワード詰め込みは逆効果


「一覧ページは上位表示されやすい」と聞いて、キーワードを不自然に詰め込んでしまうケースが見られます。
特にページ下部に無理に文章を追加してキーワードを過剰に入れると、検索エンジンからの評価が落ちる可能性が高くなります。
② 意味の薄いリンクだけの羅列は評価されにくい
単にリンクが並んでいるだけで、文脈や目的が不明瞭な一覧ページは、ユーザーにも検索エンジンにも評価されません。
リンク先ページの概要や目的を簡潔に示す説明文(マイクロコピー)を添えることで、意味あるナビゲーションとして機能します。
まとめ
通常ページ vs 一覧ページの使い分けがSEO成果を分ける
SEOでは、「どのページタイプを使うか」という判断が、成果の明暗を分けます。
項目 | 通常ページ | 一覧ページ |
---|---|---|
特徴 | 深く伝える・説得力重視 | 広く見せる・導線重視 |
適用 | 単体テーマの解説・サービス詳細 | 商品カテゴリ・地域別・条件検索 |
SEO戦略 | 逆三角形構造、情報密度 | 回遊性、内部リンク網構築 |
サイト全体で「深さ」と「広さ」のバランスをとることで、ユーザーの満足度も検索評価も高まる設計が実現できます。
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