AI検索はSEOにどう影響する？40代の検索実態調査の結果

最近では「AI検索」の進化が話題となり、従来の検索エンジンとの使い分けが注目されています。
SEOに関わる者としても、この変化は見過ごせません。

今回は、40代を対象にした最新の調査結果をもとに、AIとSEOの現在地を考察し、これからの検索行動やコンテンツ作りにどんなヒントがあるのかを探ってみたいと思います。

AI検索、まだ少数派？40代のリアルな検索行動

今回ご紹介するのは、株式会社ディーボが提供するSEO支援サービス「ランクエスト」が2025年7月に実施した調査結果です。
全国の40〜49歳の男女100名を対象に、AI検索と従来型検索の使い分けや信頼度などを調査したもので、検索行動の“今”を知る上で非常に参考になる内容となっています。
（出典元：PR TIMES配信の記事 → https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000220.000140336.html）

特に注目すべきは、66％の人が「従来型検索エンジンしか使っていない」と回答している点です。
AI検索を併用している人は21％にとどまり、実際にAIを主軸として使っているユーザーはごくわずかという結果でした。

「信頼できる検索方法」についても、圧倒的に従来型が支持されており、AI検索を信頼している人はわずか5％。
この数字は、AIが検索の主流になるにはまだ課題が多いことを示唆しているように思えます。

とはいえ、AI検索のポテンシャルも無視できません。
「文章の下書き」や「アイデア出し」「ニュースの要点解説」といったクリエイティブ寄りの用途で約20％がAI検索を評価しており、使いどころ次第で価値が高まる余地を感じます。

調査結果を見る限り、AI検索はまだ“補助的な存在”にとどまっていますが、特定のニーズには確実に応えており、今後の進化や信頼性向上によって立場が変わる可能性もあるでしょう。

AIは便利、でも信頼性はまだ…。検索の“使い分け”を実感中

正直なところ、今回の調査結果には「やっぱりな」という気持ちと、「少し意外だったな」という両方の感想を持ちました。

AIの信頼性

私自身、SEOに関わる立場として日々さまざまな情報に触れていますが、AI検索はまだ“仕事道具”として完全には使いこなしていません。
アイデア出しや記事の下書きにはとても便利だと感じていますが、「信頼できる情報を深掘りしたい時」や「ソースを確認したい時」には、やっぱりGoogleなどの従来型検索に戻るというのが本音です。

特に共感したのは、調査対象の40代の多くが「従来の検索しか使っていない」と答えている点です。
この年代は、ネットとの付き合いが長いぶん、検索結果の信頼性を自分で見極める習慣がしっかり根付いている印象があります。
一方で、最新の情報にはやや疎い年代でもあるイメージもあります。
AIが生成する回答がどんなに便利でも、「どこからの情報か」が見えにくいことに抵抗を感じるのは自然なことだと思います。

AIの可能性

一方で、AI検索の可能性にも大きな魅力を感じています。
例えば、自分の思考の整理をしたいときや、表現に詰まったときには頼れる相棒になってくれます。
「人に聞くほどでもないけど、何かヒントが欲しい」というタイミングでは、AI検索がぴったりなんですよね。

この調査を見て、「AI検索がまだメインにはなっていないけれど、確実に“役割”は持ち始めている」と感じました。
そして、その役割をどう活かすかは、私たち使う側次第。
SEOに関わる者としては、「従来型検索にもAIにも強いコンテンツづくり」が、今後ますます求められてくるのではないかと改めて思いました。

検索行動の変化から見える、SEOにおける本質的な価値

SEOに携わる者として今回の調査結果を見たとき、最も強く感じたのは、「今なお従来型検索がユーザーの信頼を集めている」という事実の重みです。
これは裏を返せば、従来型検索を前提としたSEOの基本戦略は、現時点では依然として有効であるということでもあります。

検索意図を的確に捉え、ユーザーにとって有益で信頼性の高い情報を、構造化して提供する。
この基本が、今なお求められている。

調査でも多くのユーザーが「複数の情報源を自分で比較したい」「出典が明示されていないと不安」と回答していたように、SEOにおける“E-E-A-T”（経験・専門性・権威性・信頼性）重視の姿勢は、これからも変わらず重要です。

一方で、AI検索という新たな検索スタイルも着実に広がりつつあります。
特に注目したいのは、AI検索が「要点を簡潔に整理する」「文章の構造をつかむ」「ひとまずの答えを得る」ために使われているという点です。
こうした使われ方は、今後SEOライティングに対しても影響を与えるでしょう。

つまり、「AIにとって読み取りやすいコンテンツ構造」や「一問一答形式の整理された見出し・FAQ形式の導入」など、“AIにも伝わる”コンテンツ設計が求められていくと感じています。

今後、AI検索最適化を意識しすぎて、“表面的な答え”ばかりを並べたコンテンツが増える可能性もあります。
しかし、本質的なSEOとは「ユーザーの悩みを解決し、信頼されるコンテンツを作ること」は不変なはず。

AIにも人間にも価値を感じてもらえるコンテンツづくり。
そのバランス感覚こそ、これからのSEO担当者に求められる大切な視点なのではないでしょうか。

まとめと出典

今回ご紹介した調査結果から見えてきたのは、「AI検索は確かに便利だけれど、信頼されているのはまだまだ従来型検索」というユーザーの本音です。
SEOに関わる立場からすると、これは非常に示唆に富んだ内容でした。

つまり、検索技術が進化しても、ユーザーの「情報を見極めたい」「出典を確認したい」というニーズは変わっていないということ。
そして、私たちが提供するコンテンツにも、引き続き“信頼性”や“構造のわかりやすさ”が強く求められているのだと感じます。

とはいえ、AI検索には“アイデアを引き出す力”や“要点を整理するスピード”など、新しい価値も確実に生まれています。
今後は、人間とAI、両方にとって使いやすい情報設計を目指すことが、SEOコンテンツにとってますます重要になっていくでしょう。

本記事の元になった調査は、SEO支援サービス「ランクエスト」を展開する株式会社ディーボが実施したものです。
40〜49歳の男女100名を対象に、AI検索と従来検索の利用実態を調べた興味深い内容となっています。
詳細な調査結果については、以下のリンクよりご確認いただけます。

🔗 出典：https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000220.000140336.html