SEO技術を学ぶためには、検索エンジン業界大手のGoogleについて知ることが大事です。
では、なぜGoogleが覇者となっているのか?どういう仕組みの検索エンジンなのか?ということを学んでみましょう!
著者:クルエイチ


【経験】
2015年よりブログ運営開始
【実績】
2025年5月:SEO検定1級認定
Google検索エンジンの基本的な仕組み
インターネットの普及が拡大していき、Webサイトが増えたことでディレクトリ型検索エンジンは限界が見え始めていました。
一方で1990年代のロボット型検索エンジンは、スパムなどが横行して使いにくい状態でした。

そこで登場したGoogleは独自の検索エンジンを武器に躍進しました。
他の検索エンジンに比べて、圧倒的にユーザーが求めるWebページを上位表示できていたのです。
検索順位はどう決まるのか?
検索順位(ランキング)は、単にキーワードが含まれているかどうかだけでは決まりません。
Googleは200以上の要素を組み合わせて、アルゴリズムによって総合的に評価を行っています。
たとえば、ページの読み込み速度、モバイル対応、コンテンツの独自性、被リンクの質、ドメインの信頼性など、数多くのシグナルを加味して、どのページを1位にするかを決定しています。
中でも、Google創業当初からの根幹となる概念が「ページランク(PageRank)」です。
ページランク

ページランクとは、ページに向けられたリンクの数と質を評価し、どれほど「信頼されているページ」かをスコア化する仕組みです。
Webページ同士がリンクでつながっている構造に注目し、「多くのページからリンクされているページは重要である」と判断するロジックに基づいています。
さらに、「信頼性の高いページからリンクされている」ことも重要な評価ポイントになります。
つまり、1つのリンクでも、その出どころが非常に評価の高いサイト(例:大学、公的機関、業界団体など)であれば、ページランクに強く影響します。
Googleのアルゴリズムでは、リンクは単なる“つながり”ではなく“推薦”のような意味を持つと考えられます
ページランクは各Webページに評価スコアを0~10の11段階で割り当てていました。
計算方式は被リンク元の数と質でした。
2013年まではページランクが一般公開されていましたが、2025年現在公開はされておらず、AIの発展などによりページランクの重要性も下がると予測する人もいます。

SEO対策で被リンク数が大事と言っている人はこの情報を信じている人ですね!
他の検索エンジンとの違い
このページランク機能により、キーワードを羅列して盛り込んだだけのページは評価が低くなり、Googleの検索結果では上位表示されませんでした。
そこでGoogleはユーザーからの支持を集め、現在も検索エンジンの覇者として君臨しているのです。
また、Googleは他の検索エンジン(たとえばBingやDuckDuckGo)と比べて、検索アルゴリズムの更新頻度が高く、検索意図の理解に長けている点が特徴です。
Bingではまだ「キーワードマッチ重視」の傾向がありますが、Googleでは「文脈重視」「検索者の意図理解」が年々強化されています。
アップデート
Googleのアルゴリズムは正式公開されているわけではありません。
Googleのアルゴリズム情報は、SEO実践者の試行錯誤や、ページランクの特許情報などを元に推測された情報です。
しかし見破られたことがこれまで何度かあり、その度にGoogleはアルゴリズムをアップデートしています。
パンダアップデート:コンテンツ品質の評価


2011年に導入されたパンダアップデートは、低品質なコンテンツ(コピー・薄い内容・広告だらけのサイト)を検索順位から排除する目的で導入されました。
これにより、しっかりとオリジナル情報を提供するサイトが上位にくるようになりました。



オリジナル情報は自サイト内にも適用。
自サイト内でも安易に文章を使いまわせなくなりました。
ペンギンアップデート:被リンクの質と量


2012年のペンギンアップデートでは、不正な被リンク(自作自演リンクやリンク集)を大量に持つサイトが対象となりました。
これ以降、外部リンクの「質」が重視されるようになり、ブラックハットSEOが衰退しました。



ユーザーが訪問した「アクセスを伴うリンク」という質を評価するようになりました。
ベニスアップデート:ローカル検索との関係
ベニスアップデートは検索者の位置情報に応じて、ローカル情報を優先的に表示するアルゴリズムです。
たとえば「カフェ」と検索すれば、東京にいる人には東京のカフェが表示されます。
BERT・Helpful Content Update:文脈理解の進化
2019年以降のBERTやHelpful Content Updateでは、「文の意味を理解する能力」が大幅に強化されました。
キーワードを詰め込んだだけの文章では上位表示されにくくなり、「自然な日本語で、検索意図に応える記事」が評価されるようになっています。
コアアップデート
正式名称は「コアアルゴリズムアップデート」で、2018年8月に初めて実施されて以降、年3~4回ペースでアップデートが続いています。
- クエリとの関連性
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クエリ(検索キーワード)との関連性が高いページが上位表示されるようになりました。
クエリとの関連性が低くても、他の要因で評価が高ければ検索順位が高くなる傾向は無くなりました。 クルエイチページランクの重要性が下がると予測している人たちの根拠の一つです。今後はページランクが低くても、クエリと関連性が高ければ上位表示されるかも?
- クエリと関連性のある情報が少なければ増やす
- クエリと直接関係しない情報を削除する
- ページの信頼性
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Googleは近年、「E-E-A-T」という評価軸を重視しています。
- Experience(経験)
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- Trustworthiness(信頼性)
これは医療、金融、法律などのジャンルで特に重視される評価基準であり、情報の質と発信者の信頼性が問われます。
また「ページエクスペリエンス」も評価の対象で、モバイル対応、https化、広告の少なさなどが重要です。Googleは信頼性を様々な点からチェックしています(Google公式発表「2019 年 8 月の Google コア アップデートについてサイト所有者が知っておくべきこと」より)。
簡潔に主だった内容をまとめましたが、記事はもちろん著者の信頼性も大事になっています。
- 著者がそのコンテンツを書くに値する知識や経験を有するか
- コンテンツ内容が事実か
- ページが属するサイト運営者が信頼できるか
クルエイチページランクだけでなく著者の信頼性も必要になっている!
順位決定の要因とその重みづけの考え方


順位を決める要因には、以下のようなものがあります。
- コンテンツの質(独自性・網羅性・検索意図との一致)
- 内部リンク構造と情報の階層
- 被リンク(外部サイトからの評価)
- 利用者の行動(クリック率・滞在時間・直帰率)
ただし、これらの「重みづけ」は公開されておらず、Google内部でも一貫して数値が固定されているわけではないようです。
アルゴリズムは常に変動しており、SEO対策は一過性ではなく継続的な取り組みが求められます。
SEOに活かすGoogleアルゴリズムの理解


Googleでの検索順位は、アクセス数や売上に直結します。
だからこそ「Googleがどのようなロジックで評価するか」を知っておくことは、SEO対策の出発点になります。
Googleの「検索意図重視」とはどういうことか
最近のGoogleは、単語の一致よりも「そのキーワードで検索した人が本当に知りたいこと」を重視します。
たとえば「ダイエット おすすめ方法」と検索する人が求めているのは単なる一覧ではなく、自分に合った方法の選び方です。
長期的に通用するSEO戦略とは


- コアアップデートに影響されにくい質の高いコンテンツ
- トレンドではなく普遍的なテーマの深掘り
- E-E-A-Tを意識した発信者情報の明示
- ユーザー体験を最優先にしたページ設計
これらを意識することで、Googleのアルゴリズムに適応しながら、長期的にアクセスを確保することができます。
Googleコアアップデートへの向き合い方
アップデートで順位が下がる原因とは?
コアアップデートは「評価軸の見直し」であり、ペナルティではありません。
順位が下がるのは、相対的に他サイトが「検索意図により合致している」と判断された結果です。
- コンテンツの見直し(読者ニーズと一致しているか?)
- 類似コンテンツの統合やリライト
- E-E-A-Tに関わる要素の強化(著者情報、引用、出典の明示)
最新の公式情報の追い方と対応戦略
Google公式ブログやSearch Central Blogでは、アルゴリズムの大規模変更があるたびにアナウンスが行われます。
情報に振り回されすぎず、信頼性のある情報源から確認し、冷静に対応することが重要です。
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