SEOは単発の施策ではなく、継続的な管理と改善によって初めて成果を維持できるプロセスです。
多くの企業サイトやオウンドメディアでは、コンテンツを一度作ったあと手を入れず、いつの間にか検索順位が下がっていた…というケースが後を絶ちません。
特に今は、Googleアップデートだけでなく、AIによる検索アンサー(生成回答型検索)が台頭し、「上位に表示され続けるページ」と「表示すらされないページ」の格差が拡大しています。
そのため、SEOは【作って終わり】から【運用して育てる】フェーズへと明確にシフトしています。
著者:クルエイチ


【経験】
2015年よりブログ運営開始
【実績】
2025年5月:SEO検定1級認定
月次/四半期で点検すべきSEOの基本項目

下記は、最低限確認すべきSEO運用の定期チェック項目です。
▶ コンテンツ関連
- 上位表示キーワードとCTR(Search Console)
- 表示回数とクリック数の変化(過去30日/90日)
- 流入キーワードの意図とコンテンツの一致性
- 古くなった情報の更新/再評価スケジュール管理
- E-E-A-Tの観点で追記・構成見直しの必要性
▶ 技術・内部構造関連
- robots.txtやmetaタグに誤記がないか
- クロール済み/インデックス済みページ数の変化
- サイトマップ送信状況とクロール頻度
- 404やリダイレクトループなどの発生確認
- Core Web Vitals(LCP・CLS・FID)の定期計測
▶ 外部評価・リンク関連
- 被リンク数/ドメイン数の変化(AhrefsやGRCなど)
- サイテーション(名称の言及)を含むブランド検索数
- SNSでのURLシェア数や拡散状況
- 競合ドメインとのリンク比較
チーム運用体制のチェックポイント
SEOは個人の属人的な施策から、チームでの運用体制へと進化すべき領域です。
項目 | 説明 |
---|---|
コンテンツ制作者とSEO担当の連携 | 企画段階からキーワード設計を共有しているか? |
改善履歴の共有方法 | NotionやGoogle Docsで変更ログを管理 |
更新タイミングの可視化 | 月次・四半期ごとの更新リストがあるか? |
ツール活用状況 | GSC・GA・競合分析・ヒートマップなど役割分担されているか? |
KPI管理体制 | 順位・クリック数・CVなどを指標化しているか? |

個人ブロガーでも、SEO専門の外注やAIの活用などで、一人で抱え込まないようにすべきです!
AI検索時代に対応したSEO運用の新基準


AIによる検索回答(SGE:Search Generative Experience)の台頭により、従来の「青いリンク」だけを対象としたSEOでは成果が出にくくなっています。
▶ どう変わるか?
- 質問形式の検索(例:「〇〇するには?」)で、AIが直接回答
- 上位表示ではなく「AI回答に引用されるか」が重要
- FAQ・構造化データ・体験情報が優遇されやすい
▶ 対応すべき運用ポイント
- ページごとにユーザーの質問とその答えを明示する構成へ
- h2, h3を「Q&A構造」に近づけ、AIが抽出しやすい形に
- JSON-LD形式の構造化データによるFAQやHowToマークアップの導入
- 「誰が書いたか」=著者情報の明示と専門性強化
- 表や箇条書きなど、AIが抜粋しやすい情報整理を意識
SEO点検


テンプレート例
以下のようなテンプレートをチームで運用すれば、点検漏れ・属人化を防げます。
カテゴリ | 内容 | 頻度 |
---|---|---|
コンテンツ点検 | 上位KW・CTR/更新必要ページの洗い出し | 月1回 |
技術的健全性 | クロール/インデックス/内部リンク構造 | 月1回〜四半期 |
外部要因分析 | 被リンク/サイテーション/SNS流入 | 月1回 |
UX点検 | ページ速度・離脱率・スマホUIなど | 四半期 |
AI対応状況 | AI検索での引用有無/構造化マークアップ | 四半期 |
全体KPI報告 | 順位・CV・改善点・施策効果の集計 | 月1回 |
✅ SEO定期点検チェックリスト
チェック項目 | 点検頻度 | 実施済 |
---|---|---|
Search Consoleのカバレッジエラー | 月1回 | ✅ |
GSCの表示回数/CTR/平均順位推移 | 月1回 | ✅ |
AI回答結果に自サイトが引用されているか | 四半期 | ✅ |
構造化データのマークアップ(FAQ・HowTo等) | 四半期 | ✅ |
古いページのリライト候補抽出 | 月1回 | ✅ |
アクセス解析で直帰率・滞在時間を確認 | 月1回 | ✅ |
チーム内での改善共有/ドキュメント管理 | 常時 | ✅ |
まとめ
SEOは「運用で勝つ」時代へ
SEOがコンテンツ重視のフェーズを経て、今や「継続的な点検と最適化を重ねる運用型施策」へと変わりました。
- 毎月・四半期でサイトの健康診断を行い
- AI時代の検索変化を先取りし
- 小さな改善の積み重ねで長期的に成果を出す
本記事で紹介したチェックポイントとテンプレートを活用することで、変化する検索環境に対応し、アップデートやAIにも強いサイトを運用できるようになります。
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