Googleアップデートとは、Googleが検索順位の決定アルゴリズムを調整・改善する施策の総称です。
中でも検索結果に大きな影響を与えるアップデートは「コアアップデート」と呼ばれ、年に数回実施されます。
一方で、特定のスパム手法や質の低いコンテンツへの対処として行われるテーマ別アップデートも多数存在します。
これらに備えるには、ただ表面的なテクニックを覚えるのではなく、Googleの思想・技術の方向性を理解し、本質的なSEOを継続することが重要です。
著者:クルエイチ


【経験】
2015年よりブログ運営開始
【実績】
2025年5月:SEO検定1級認定
Googleの技術的な特徴と進化の背景
Googleの検索エンジンは、常に「ユーザーが求めている情報を、最も適切な形で提示する」ために進化してきました。
- 自然言語処理や機械学習により、キーワード一致から“意味理解”へ
- 評価対象は「リンク」や「文字数」ではなく「コンテンツの有用性」へ
- ユーザーの行動(クリック・離脱・満足度)も間接的に反映
この変化に伴い、Googleは定期的にアルゴリズムアップデートを行い、評価基準を調整しています。
ここからは、代表的なアップデートとその影響、取るべき対策を見ていきましょう。
パンダアップデート:コンテンツの質を問う

2011年に登場したパンダアップデートは、「質の低いコンテンツ」を排除することを目的とした初の大規模アップデートです。
主なターゲット
- コピーコンテンツや中身の薄いページ
- コンテンツの使い回しが多いサイト
- 広告ばかりで内容が乏しいページ
影響
大量ページを自動生成したり、他サイトから情報を寄せ集めたような“量産型SEO”が大きく順位を落としました。
対策
① 文字数は十分か?
- 上位表示を狙うページは800〜1600文字以上が目安
- 医療・法律など専門性の高い分野では3000〜7000文字必要になるケースも
② 独自性と有益性を確保
- 他サイトにはない視点・体験・事例を盛り込む
- 単なる説明で終わらず、「発見・学び・感動・行動」を促す情報が評価される
ペンギンアップデート:外部リンクの“質”を問う

2012年に実施されたペンギンアップデートは、「不自然なリンク操作」に対する取り締まりでした。
主なターゲット
- 自作自演の被リンク(リンクファーム、相互リンク集など)
- 購入したリンク、無関係なサイトからの大量リンク
- アンカーテキストを不自然に最適化したリンク
影響
- 外部リンク至上主義のSEO業者やサイトが軒並み順位を落とす
- ブラックハットSEOの終焉を象徴する出来事に
対策
① リンクの“量”より“質”を重視
- 関連性の高いサイトから自然に貼られるリンクが最も評価される
- SNSやメディアで紹介されるコンテンツ(コンテンツマーケティング)を重視
② 不自然なリンクの否認(disavow)
- サーチコンソールの「リンク」レポートで確認
- スパムリンクが多い場合は否認ファイルを提出する(慎重に)

被リンクは“もらうもの”であり、“作るもの”ではないという思想が重要です。
コアアップデート:年数回の大規模評価変更


近年最も注目すべきアップデートが「コアアップデート」です。
これは年に数回(2023年は3回)実施され、検索全体の評価基準を調整する大規模なアップデートです。
特徴
- 明確なターゲットはなく、全体の評価ロジックが見直される
- 一部のジャンルだけでなく、全ジャンルに影響が及ぶ可能性あり
- 内容は非公開のため、正確な分析や対応が困難
対策の基本姿勢
- E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を意識したコンテンツ設計
- 特定のキーワード偏重ではなく、サイト全体の価値を高める
- ユーザー体験を中心に考え、「何を求めていたか」を起点に設計
その他の主なアップデート(補足)
アップデート名 | 内容 |
---|---|
ハミングバード | クエリの文脈を理解し、意味ベースで検索精度を向上 |
モバイルフレンドリーアップデート | スマホ対応していないページを順位下げ対象に |
ページエクスペリエンスアップデート | Core Web Vitals(速度・操作性・視覚安定性)をランキング要因に |
製品レビューアップデート | 商品レビューの質を重視し、実体験や比較を求める |
こうしたアップデートは単体で小規模でも、コアアップデートと併発したり、特定業界に大きな影響を与えることもあるため、常にチェックが必要です。
アップデートに耐えるSEOの本質


どんなアップデートが来ても、長期的に検索順位を維持できるサイトは、共通して次の特徴を持っています。
- ユーザーの課題解決を第一に考えている
- コンテンツの独自性と網羅性を両立している
- リンクを得るだけの魅力をコンテンツ自体が持っている
- 継続的に更新・改善が行われている
つまり、“小手先のSEO”ではなく、「信頼される情報源」としての地位を築けるかが評価され続ける鍵なのです。
✅ アップデート対策チェックリスト
対策項目 | 実施状況 |
---|---|
コアアップデート前後で順位変動を確認しているか? | ✅ |
コンテンツに独自性と専門性があるか? | ✅ |
スパム的な被リンクがないか定期確認しているか? | ✅ |
ユーザー体験を最優先にした構成か? | ✅ |
コンテンツの鮮度・情報更新を行っているか? | ✅ |
Google公式ブログ・SNSでアップデートを追っているか? | ✅ |
まとめ
SEOの本質は「アップデート耐性のあるサイト設計」
アップデート対策の本質は、「Googleに迎合する」ことではありません。
むしろ、検索エンジンの進化を理解し、常にユーザーにとって有用なページを作ることこそが唯一の防御策です。
- パンダには“情報の質”で応える
- ペンギンには“自然な評価”で守る
- コアアップデートには“長期的な信頼”で備える
それが、順位変動に一喜一憂せず、変化に強いSEOを実現するための唯一の方法です。



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