リンクやWebページで普段何気なく目にするURLの「www」。
実はこれ、インターネットの歴史と深く関わる重要なキーワードなんです。
URLにある「www」の意味や役割、その仕組みと誕生の歴史について超初心者向けに分かりやすく解説します。
技術的な細かい話はありません!…が、ブロガーが知っておくべき知識は少し専門的な話も入れました。
インターネットの誕生
インターネットには、前身となるARPANET1という仕組みが存在します。
ARPANET
ARPANETは、世界初のパケット通信コンピューターネットワークで、1960年代に軍事目的で開発されました。
重要な情報を持つコンピューターが1箇所しかないと、戦争で攻撃されたらデータが消失してしまいます。
そこで、データを持ったコンピューターを複数箇所に分散保持するコンセプトでした。

最初は米国の4つの大学間で相互接続しただけの小規模ネットワークだったみたいです。
インターネット
1970年代になると、TCP/IP2という通信プロトコルが考案され、徐々にインターネットと呼ばれる巨大ネットワークに変わっていきました。
www と Webサイト
1990年代になり、ARPANETを引き継ぎ発展したWWW(World Wide Web)という技術が登場します。
これまでインターネットは学術的な利用がほとんどでしたが、WWWでは商用利用も可能となりました。



現在無数にあるWebサイト同士をリンクする世界的コンピューターネットワークがWWWです!
Webサイトは公的団体だけでなく、企業や個人なども開設していて、情報を公開しています。
その情報は、インターネットユーザーが自由に閲覧できます。
日本では「ホームページ(HP)」と呼ぶ人もいますが、これは和製英語なので海外では通用しません。
世界的にはWebサイト(単にサイトと言う場合もアリ)という言い回しが一般的です。
Webサイトを閲覧するには、ブラウザと読場荒れるアプリが必要です。
世界初のブラウザは「Mosaic(モザイク)」ですが、MicrosoftがWindows95に「Internet Explorer(インターネットエクスプローラー)」を標準搭載したことで、一気にWeb界隈が成長していきました。
ブロガーは知っておくべき知識
ブロガーがSEOについてあれこれ対応しようと思ったら、知っておくべき知識があります。
Webの仕組みや歴史をすべて理解しろ!とは言いませんが、この部分だけは知っておけ!というものを解説します。
ISPとサーバー会社
かつてのインターネットは、難しい運用技術や多額のお金が必要で、誰でも簡単に接続できるものではありませんでした。
そこで、知識や技術がない企業・個人でもインターネットを低コストで利用できるように「インターネット接続サービス」を提供する企業が誕生します。
これがISP3で、現在ではプロバイダーと呼ばれます。



プロバイダーはISPとイコールです!
ISPを使えばインターネットに接続してWebサイトを閲覧したり、電子メールを使ったりできるようになります。
しかし、Web上で情報発信をしようとすると、どこかにWebサイトを格納するサーバーが必要です。
当然サーバーも運用するための知識・技術・費用が掛かります。
そこで、サーバーを比較的安価に貸し出す企業が登場します。
これがレンタルサーバーで、知識や技術のない個人でもWebサイトを作れるようになりました。
IPアドレス
レンタルサーバーの中には、多数のWebサイトが格納されています。
そのサイトを認識するためには、一つ一つ違ったユニークな番号が必要です。
また、Webサイトは今後も増える予測のため、ユニーク番号は膨大な量が必要です。
そこで考案されたのがIPアドレスです。
IPアドレスは3桁数字が1まとまりの4つのグループで構成され、各グループはドット(.)で区切られています。



123.123.123.123
みたいな表記がIPアドレスです!
12.3.12.0
のように、必ず3桁とは限りません。
IPアドレスを使えば、999,999,999,999個(9千億個以上)の表現が可能!と思った方もいるかもしれません。
情報工学的知識が必要なので詳細は省きますが3桁の最大値は999ではなく255なので、実際には約43億個(2の32乗)ほどです。
これはIPv4と呼ばれる表現方法で、43億個でも十分膨大ですが、現在はそれでも足りなくなっています(IPアドレスの枯渇)。
そこで、IPv6という表現方法も登場しています。
IPv6では約340澗(かん)個(2の128乗)ものアドレスを扱えるようになり、IPアドレスの枯渇を解消する一手になると言われています。



WordPressではIPv4をよく使います。
事足りるのでしばらく変更の可能性は低いですが、IPv6に切り替わる可能性はゼロではないということは知っておくべきです!
ドメイン名(Domain Name)
IPアドレスは数字の羅列なので、人間には理解するのも覚えるのも難しいです。
そこで、IPアドレスと対応した、人にとって扱いやすい名前としてドメイン名が考案されました。
IPアドレスとドメイン名を対応付けるシステムはDNSと呼ばれ、DNSを管理するサーバーをDNSサーバーと言います。
142.250.199.99 = www.google.co.jp
みたいなイメージです。
ドメインは4つのレベルで構成されています。
第3レベルドメインには半角英数字だけでなく日本語も入れられますが、日本語対応かどうかはトップレベルドメインに依存します。(基本的に「.jp」以外は日本語不可)
ドメインが「www.aiueo.co.jp」の場合
www:第4レベルドメイン(所有者がいつでも自由に決められる)
aiueo:第3レベルドメイン(ドメイン申請時に自由に決められる)
co:第2レベルドメイン(用途を表す。例えばcoはCompany = 会社の略)
jp:トップレベルドメイン(国を表すが、近年はサイト「site」やブログ「blog」なども増えている)
ドメインは一部審査が必要なものもありますが、基本的には先着順で取得することができます。
毎年ドメインの管理料金が発生し、未払いの場合は失効する場合があります。
共有ドメイン
他社が所有するドメインの一部を借りたドメインを、共有ドメインと言います。
通常は、レンタルサーバーやISPと契約すると無料~低価格で提供されます。
低コストで済む反面、所有権を持ったレンタルサーバーやISPを解約すると使えなくなるデメリットがあります。
また、共有ドメインでは使用不可のサービスも存在します。(Googleアドセンスなど)
- はてなブログの「hatenablog.jp」
- エックスサーバーの「xsrv.jp」
- wordpress.comの「▲▲.wordpress.com」
独自ドメイン
ドメイン管理機関に申請して取得したドメインを、独自ドメインと言います。
年間で管理費用が発生しますが、数円~数万円まで価格幅が広いことが特徴です。
ドメイン取得者に所有権があるので、ISPやサーバー会社を変えても使い続けることができ、先着順ですが自由な文字列を使えるためブランディング的側面でも役に立ちます。
まとめ
- ARPANETがTCP/IPを取り込んでインターネットになった
- プロバイダーはISPとイコール
- IPアドレスとドメイン名を対応付けるシステムがDNS
- ドメインには共有ドメインと独自ドメインがある
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